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You are perfect

"テロリストがはまり役"

エッセイ「テロリストがはまり役/リズアーメッド」
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このブログを書いて数年経った今、このときの自分がいかに無知で浅はかだったかを思い知りました。それでも変更せずにそのまま載せることにします。それと、※に今の思いを書いて補足することにしました。

読んだ感想
人種差別に関して無知の領域にいた私にはリズさんが体験してきた偏見差別のストーリーは想像以上のものだった。外見やルーツはあくまでも個人を構成する要素の一つであって無用に傷つけられるものではないはず。と多くの人は感じるのだろうけれど、なぜ人は人を思いやるという単純な作業ができないのか?

彼らに言わせればそれはリスク管理なのか?先入観なのか固定観念なのか、はたまた個人の過去の経験に基づく嫌悪なのか。おそらく複合的な問題が絡んでいるのだろう(語り出したらキリがないので割愛)

※まず自分は多数民族国家と単一民族国家の視点を考えていなかった。すごく恥ずかしい。

とにかくこのエッセイには彼がヘイトクライムと闘うために、もがいてきた経験と思いが切々と語られている。危険人物ではないことの証明が俳優の知名度や作品の影響で成されると抗ってきた思いも読み取れた。リズさんのルーツや過去の体験が俳優やハリウッドへの道に行かせたからこそ、私たちは彼に出会うことができたというのも皮肉な話である。

けれど、彼の語る言葉や存在が世界中の誰かを良い方向に導いていることは確かなはず。私も影響を受けたその一人だから。そんな彼のたくさんの願いが「ただのあんちゃん」を演じたいという思いが、これからたくさん叶ってほしいなと思う。

それにここで大事なのは自分自身を省みること。自分の中の差別的価値観に気づくこと、それを決して人を傷つける道具にしてはならないこと。そういう場面に遭遇したときは誰かの見方であろうとすること。これに尽きる。いくら 正義 正論を語ったところで私は外側の人間でしかない。

※この思いはこれからも大事にしたい

私が英国のギャングなら?もし米の空港職員だったら?過去の経験により生み出させれた嫌悪があるとしたら?私が今と同様の感情をもてるのか?それはわからない。おかれた立場や環境、人生のストーリーが変われば価値観は反転するかもしれない。生きていれば遠ざけたいものや理解しがたいことがあるのは当然だ。完璧な人間など存在しないのだから。

※外側の人間は、というか主に自分は多民族国家で暮らす人々の経験や思い、歴史を知らずにその構造をむやみに語るべきではないと痛感した

ただ、リズさんを苦しめたきた加害者に自分もなりうるということを忘れてはいけない。これは誰かの物語ではない。私たちの物語として共有することで気づきを得ることで、いい社会を作っていけると、私は思う。

※『今、この世界ではどんなことが起こっているのだろうか?この疑問を持って多角的な視点から知ろうとすること。その過程を経ることで、リズ・アーメッドが共有してくれた内容について考えを深めることができると思う。』
あたりまえのことを言っているけど、まだこの文章で終わらせた方がましだった



本文
https://www.theguardian.com/world/2016/sep/15/riz-ahmed-typecast-as-a-terrorist